アメリカどきどきドイツ

ドイツ留学やアメリカ生活、言語習得について思ったことをランダムに書いています。

留学と移住

 

気持ちの違い

 

私の場合はアメリカに来たくて念願のアメリカ移住とかでは全然ありません。しかし、中学生のころ英語が得意科目から好きな科目に変わったころ、将来は外国に住んでみたい、留学をしたいと思っていました。どの国かにはこだわりがありませんでした。

 

ドイツへの留学を終えてからも海外への気持ちはそんなに変わりませんでしたが、現実を考えるとそう簡単にいかないことも前より分かるようになりました。アメリカへ住むことが決まったときに1年だけではあるけど、ドイツで始めたばかりのドイツ語で色々しないといけなかったから英語なら大丈夫と出来るだけ前向きに考えようとしてました。ただ一つだけで、外国人として生きるのは嫌だな。またドイツのように人種差別があったら嫌だなと心配していました。考えてはいたけれど、ビザや引っ越しの手続きで忙しく時間が過ぎ、あっという間にアメリカになりました。

 

1. 時間とお金の意識の違い

ドイツの留学では1年の限られた時間ということを常に意識していました。1年しかいないんだから、ドイツから近い他の国に旅行しよう、友達をいっぱい作ろう、遊びに行こう、勉強しようと。私にとっては留学=ドイツ=海外生活で、留学と移住ではこんなにも気持ちが違うことを知りませんでした。

移住では限られた時間の意識は薄くなります。観光名所にでも行きたいなと思う反面、アメリカの車社会の不便さに気持ちが飲み込まれます。日本では免許がありますが、アメリカでは取っていないし、車もありません。日本で過ごし、ドイツでも電車やバスを使っていたので、行きたいところにすぐ行けない不便さを分かっていませんでした。これがもし留学ならバスやuberなどを活用してまでも行こうと思います。節約はしていましたが日本の大学から月8万円の奨学金を貰い、ドイツで生活するには充分なお金がありました。しかし、アメリカでの生活はただの日常生活です。どこかに行くことよりもお金が頭をよぎります。

 

2. 友達

留学ではバディ制度があり、ドイツに着いたその日から面倒をみてくれる学生と出会いました。その後も大学に通い、大学の授業で知り合う友達や、バディを通して知り合う友達など、たくさんの友達が自然と出来ました。積極的に日本人とドイツ人の交流の場にも行き、大学以外での友達を出来ました。

アメリカではそうではありませんでした。無料のESLには通っていたので、そこでの友達は多少出来ましたが、顔見知り程度です。日本人とのミートアップにも行こうかと思いましたが、遠く、車がないと行けず諦めました。アメリカへ不便さ、自分の不甲斐なさなど色んな感情がこの積極的じゃない態度を引き起こしてたんだと思います。そうなると日本の友達に連絡をしたくなります。しかし、学生じゃなくなった今は友達も働いていない、限られた時間しか連絡が取れません。アメリカと日本の時差せいで思うように日本の友達に話すこともできません。

 

3. 目的

ドイツはどうしても行きたくて行きました。奨学金が貰えたチャンスに感謝し、しっかり勉強してドイツ語をものにしようと。

アメリカではそういう目的が私にはありません。これが1番辛いことでした。日本で友達が着々とキャリアを積んでいく中、私は何をしているんだろうと。置いてかれる気持ちしかありません。

また祖父が数年患わっていた病気が悪化した際に、すぐ駆けつけることが出来ませんでした。私はアメリカで何にもしていないのに。幼い頃から一緒に住んでいた大事な祖父でした。アメリカに住んでいる限り、今後両親などに何かがあっても状況は同じです。

 

4. 言語

海外に住んでいる限り、言語の上達は一生必要だと思います。と言うより、この気持ちを持つことになると思います。モチベーションがなくても、病院やビジネスシチュエーションなど馴染みのないエリアでの言語は難しいです。その度にいかに自分が出来ないか知り、落ち込みます。一体いつになったら英語の勉強が終わるのか、いつまでやったらいいのか。英語を学ぶモチベーションが私はもうありません。英語はいっぱい勉強しました。どんなに勉強してもネイティブになることはありません。

 

5. まとめ

昔の私がこの記事を読んでもそれでも行きたい、住みたいと思ったはずです。もしアメリカにすごく住みたいと思ってる人がこれを読んだら、いれるだけいい、グリーンカードを持ってるだけでラッキーなことと思うかもしれません。アメリカに住んでいることがいつも悪いことばかりで、辛い思いをしてる訳ではありません。ただ移住するのは留学するとまた違ったことで、こういうことが人によって起こるということを書いときたいと思いました。